2012年04月22日

ネットで見つけた良い話

いつもよく働く靴屋のもとへ、あるとき、天使が現れました。

乞食の姿になって・・・。

靴屋は乞食の姿を見ると、うんざりしたように言いました。

「お前が何をしにきたかわかるさ。しかしね、私は朝から晩まで働いているのに、家族を養っていく金にも困っている身分だ。ワシは何も持ってないよ。ワシの持っているものは二束三文のガラクタばかりだ」

そして、嘆くように、こうつぶやくのでした。

「皆そうだ、こんなワシに何かをくれ、くれと言う。そして、今までワシに何かをくれた人など、いやしない・・・」

乞食はその言葉を聞くと答えました。

「じゃあ、私が貴方に何かをあげましょう。お金に困っているのならお金をあげましょうか。幾らほしいのですか。言って下さい」

靴屋は面白いジョークだと思い、笑って答えました。

「ああ、そうだね。じゃ、百万円くれるかい」

「そうですか、では、百万円差し上げましょう。ただし、条件が1つあります。百万円の代わりに貴方の足を私に下さい」

「何!?冗談じゃない!この足がなければ立つことも歩くこともできやしないんだ。やなこった、たった百万円で足を売れるもんか」

乞食はそれを聞くと言いました。

「わかりました。では、千万円あげます。ただし、条件が1つあります。一千万円の代わりに、貴方の腕を私に下さい」

「一千万円・・・!?この右腕がなければ、仕事もできなくなるし、可愛い子供達の頭もなでてやれなくなる。つまらんことを言うな。一千万円で、この腕を売れるか!」

乞食はまた口を開きました。

「そうですか、じゃあ、一億円あげましょう。その代わり、貴方の目を下さい」

「一億円・・・!?この目がなければ、この世界の素晴らしい景色も、女房や子供達の顔も見ることができなくなる。駄目だ、駄目だ、一億円でこの目が売れるか!」

すると、乞食は靴屋をじっとみつめて言いました。

「そうですか。貴方はさっき何も持っていないと言っていましたけれど、本当はお金には代えられない価値ある物をいくつも持っているんですね。しかも、それらは全部もらったものでしょう・・・」

靴屋は何も答えることができず、暫く目を閉じ考えこみました。

そして、深く頷くと心に温かな風が吹いたように感じました。

乞食の姿は、どこにもありませんでした。


中井俊已著
[幸せに気づく]より出典
ラベル:お金 乞食 天使
posted by Toshi at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 為になる情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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